2012年8月21日 (火)

小倉謙様からのメッセージを掲載致しました

新たに市民の人権擁護の会・日本支部(CCHR Japan)世話役でいらっしゃる小倉謙様の発表が決まりました。いただいたメッセージを掲載しております。ぜひご一読ください。

小倉 謙「心の病を科学する~わが国の精神医療の実態と未来への提言~」

 1年間で精神病院を死亡して退院する人の数は約1万8千人。本来死ぬはずのない精神障害によって何故こうもたくさんの人々が死に至るのでしょう。精神医療における治療の主役は「薬物療法」ですが、この「薬物」が果たしてどのようなものなのかはほとんど知らされていません。一例を挙げれば、抗うつ剤「パキシル」や同種のSSRI(選択的セロトニン再取り込阻害薬)は現在268万人の日本人に投与されていますが、パキシルの医薬品添付文書にはこの薬を服用することによる自殺企図発現率は6.4倍増加することは同剤に明記されており、また、この薬を服用することによって基礎疾患であるうつ病が悪化するとの記載もあります。効果がなくて自殺の危険が増す。このようなものを300万人以上の日本人に投与してきたのが精神医学です。

 そんな中、今年7月になって、米国では画期的な司法判断が続いています。日本をはじめ、世界で巨額の売上を誇る『抗うつ薬パキシル』や『抗精神病薬リスパダール』等を巡り、違法な販売促進などが認められ、メーカーが巨額の罰金/和解金(グラクソスミスクライン社2400億円、ジョンソンアンドジョンソン1760億円)を支払うことで司法省との合意が進められています。

 これは、巨大製薬産業が一部の精神科医と結託し、医師に金銭をばらまいて向精神薬市場を異常に拡大させ、人々の命や健康を犠牲にして不当な利益を得るという、現代精神医療産業のビジネスモデルが目に余るレベルに達し、ついに司法省が制裁に乗り出したことを示しています。

 米国では、この数年で大きく状況が変化しています。ハーバード大学精神医学教授、ビーダーマン氏が製薬会社から多額の金銭を受け取り、研究や治験を歪め、根拠のないガイドラインを作成するなどしていたスキャンダルが暴かれたことが大きな契機でした。製薬会社から金銭を受け取る精神科医が情報の隠蔽や捏造によって過剰診断、過剰投薬へと導いていた構図が鮮明となりました。

 ようやく反省期へと移行した米国と比較すると、現在の日本は、誤った道を突き進んでいた10年前の米国と全く同じです。日本の自殺対策のトップ(内閣府自殺対策推進会議座長)は、製薬会社から730万円以上受け取っている精神科医であり、自殺対策を精神科受診促進事業へと歪めています。様々な研究や統計が、むしろ精神科の治療が患者を自殺へと追い込んでいる事実を示していますが、その事実は無視され、精神科受診者数と向精神薬の売上だけが異様に増え、自殺者は減らない異常事態となっています。

 マスコミに登場する精神科医は副作用を過小評価し、重大な事実を伝えません。そのような精神科医が製薬会社から金を受け取り、他の医師に「啓蒙」することで、薬の過剰処方やそのための過剰診断が広がっています。その歪みが新型うつ流行、医療扶助や傷病手当詐欺という形で表れています。

 一方、日本の主要な精神医学会は、製薬会社との金銭関係についての批判をかわすため、急ピッチで利益相反に関する指針作りや情報開示を進めています。7月27・28日と都内で開催される日本うつ病学会総会でも、今回から発表者の情報開示が義務付けられています。とはいえ、日本うつ病学会前理事長が、散々抗うつ薬の安全性を誇張し、重大な副作用はないと宣伝しながら、重大な副作用が発覚するや「当初からわかっていた」と発言した事実は消えません。多くの患者が二転三転する精神科医の主張に振り回され、悪化させられ、命を奪われてきました。虚偽に虚偽を重ねる精神医療産業の姿勢に対し、患者や家族、遺族らの怒りと不信感は頂点に達しています。

 先行する米国で誤りだと証明されたこの精神医療産業のビジネスモデルを、なぜわざわざ日本でさらに展開しようとするのでしょうか。それとも、米国で下火になりつつある向精神薬市場の中心を日本に置こうとする何らかの思惑があるのでしょうか。日本人が多数犠牲になってから気付いては取り返しがつきません。

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